Reve ライフBlog

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美容師目線で感じた事や日々の出来事 家族のことやお店のことなど店主である SHINGOが執筆しています。

「夜に駆ける」の原作小説が怖すぎる。

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音楽は、僕にとって24時間切っても切れない

 

関係と言っても過言ではないくらいに

 

毎日の生活では当たり前のように耳にする事が日常となっています。

 

お店にいる時はBGMとしてボサノバ、ジャズ

ワールドミュージック、スカ、ポップ、カントリーetc…

 

帰宅して寛ぎ時間は

クラシック、ジャズ、J-POPなど

 

幅広く聴いているわけですが

 

最近J-POPの中でも

 

世間では大ヒットしている

 

小説を音楽にするユニットYOASOBI。

 

皆さんご存知ですか?

 

www.youtube.com

 

 

いわゆるボカロ調のテンポで小気味良いミュージックと

 

心地よい歌声の女性ボーカル(ayase)がマッチして

 

中高生を中心に若年層利用者が多いSNS

 

「Tik Tok」を基点に人気が広がったユニットです。

 

 

 

 

僕は代表曲の「夜に駆ける」から知ったのですが

 

最初は音楽だけしか知りませんでした。

 

 

MVも色鮮やかで最近の言葉で言う

 

「エモい」=エモーショナルな感じなんじゃない!っていう程度なもんでした。

 

 

 

これを最初から小説を元に書いた曲だと知っていたら印象はかなり違っていたでしょうね。

 

 

 

ちょっとさかのぼりますが、6月の初め頃に

 

息子が嫁さんに「タナトスの誘惑」という

 

短編小説を読んでと言ってLINEしてきたんです。

 

 

その後、「夜に駆ける」を歌詞を噛みしめて

 

聴いてみてと。

 

 

 

小説タナトスの誘惑は

 

こちらのみんなで遊べるストーリーエンタテインメントプラットフォーム - monogatary.com(モノガタリ-ドットコム)というサイトに記載されていて

 

ずっとランキング1位です。

 

 

 

 

小説といっても短編なので1〜2分あればサクッと読めます。

 

タナトスといえばギリシャ神話の死神で

 

心理学的に言う「死に向かう欲動」だそうです。

 

 

 

要するに歌のテーマが「死」なんです。

 

 タナトスの誘惑あらすじは

主人公はブラック会社で働く青年。
「さよなら」と彼女からLINEがくるのですが、この手の内容は4回目。
彼女は自殺願望があるらしく、彼女と出会ったのもマンションの屋上だった。

彼女は「死神」が見えるらしく、それは理想の姿形だそうで
「死神」を見ている彼女に嫉妬していた主人公。

そんな彼女の行動に「疲れてしまった」主人公が
感情的になり「僕も死にたいよ!」と。

その言葉を聞いて彼女は笑った。

彼女は止めて欲しかったのではなく
連れて行きたかったのだ。

そして二人は夜に駆け出した。

 

 

結構、暗く重たいダークな世界観な小説ですが

 

日本文学に通じるものがあると思いました。

 

夏目漱石   「こころ」

 

なんか同じように重たいテーマです。

 

 

しかし約1900文字の中にこれだけの世界観と

 

導入・伏線・反転・結末という要素をまとめた

 

非常にコンパクトな作りにできたなぁと。

 (なんとこのブログ記事、約2300文字より文字数が少ない!)

 

 

「YOASOBI」の「夜に駆ける」を

 

子供が歌っていて良い曲と思い

 

原作の小説を読んだ親御さんがレビュー書かれてますが

 

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これ、親の気持ちとしてはよ〜く分かります。

はい。

 

 

 

人間には2つの種類が存在するそうで

 

生に対する欲望   =   エロス(性本能・自己保存本能を含む生の本能をさす。)

 

 

死に対する欲望  =   タナトス(攻撃、自己破壊に向かう死の本能をさす。)

 

 

成人のほとんどは前者で8〜9割はエロスだそうです。

 

 

もちろん僕もエロスです。笑

 

 

物語に登場する死神の彼女はタナトスだったということでしょうか。

 

 

 

 

あと僕はこの小説、恋愛に対する

 

警鐘の意味合いもあるのかなと

 

勝手に思ったんですがどうなんでしょう?

 

 

 

恋愛は素晴らしいものだけど

 

深入りしすぎるとこのような誘惑もあるという意味合いでね。

 

恋愛って結構めんどくさくて、怖いものだと勝手に思ってしまってる自分です。笑

 

恋愛に限らずですがハマりすぎはやっぱり怖いな、と。

 

とはいえ、ある程度のぼせた状態じゃないと

 

結婚なんて到底できないし…

 

難しい兼ね合いですよねー。

 

人生バランスが一番大事。

 

 

 

 

でも、この重たいテーマの小説をリズミカルでアップテンポな雰囲気にした

 

「夜に駆ける」は原作と違った空気感で良かった。

 

 

 

テーマそのまんまの曲だったらそれこそ鬱ですわ。

 

 

 

歌詞は重いけど曲ノリが良いおかげで

 

とても良い曲になってます。

 

 

 

死んで異世界に転生したら前より幸せだったという幻想も

 

自死には限らないのですが僕はあまり死の世界を美化するのは賛成はできません。

 

 

避けられない自分の終わりにどう向き合うか

 

大切な人と別れた後をどう生きていくかにこそ、向き合いたい事で、

 

そんな創作論を持った作品の方が僕は好きです。

 

そういう風にも意識するきっかけにはなったという感じでした。

 

 

ということで、若い方にも「死」というものに向かい合うきっかけになる作品だと思います。

 

 

死があるからこそ生は有限で、限りある時間をいかに有意義に過ごしていくかは永遠のテーマですよね。

 

 

何事もそうですが、物事の表面ばかりではなく

 

芯(中身)を知ってこそ深みがあり、そこから学ぶことは多いです。

 

 

そんな小説ありきの歌だということを知って

 

口ずさむと、今までとは全く違う世界観になると思いますよ。

 

 

 

僕はどちらかというと「YOASOBI」の中では

 

www.youtube.com

 

 

 

 

こちらの方が好きです。

 

時々どうしようもなく気持ちが落ちて

 

暗~くなることもありますけど、そういう時には

 

どっぷりダークな世界観も魅力に感じるんですが

 

やっぱり基本は明るくて前向きになれる言葉だったり

 

曲だったり雰囲気が好き。

 

 

 

 

 

 

ああ、それと…。

 


もしもあなたの理想とする存在が突然現れたら、気をつけてください…ね。

 

 

 

 

 

それじゃ。また。