Reve ライフBlog

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美容師目線で感じた事や日々の出来事 家族のことやお店のことなど店主である SHINGOが執筆しています。

新社会人としての苦悩な日々。~辛い美容師アシスタント時代~

 


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美容師に限ったことではないですけど

 

社会に出た最初の1~2年はとかく苦労することも多いです。



多くの方から「アシスタント時代は辛いことも多く、大変だったでしょう?」

など聞かれることも多いです

 

 

 

 

これは、僕が実際に経験したアシスタント時代のお話です。

 

 

これから美容師を目指す方や新社会人の方の参考に。

 

 

 







1994年3月


地元の高校を中途退学した僕は

学校の先生の勧めもあり、当時県内に5店舗ほど展開する

「大手」まではいかないけど中堅規模の美容室へ中途採用されて

アシスタントとして働くことになりました。

同期の数は10名弱はいたようないなかったような…
(入ってはやめていくためうろ覚えです。一年以内に4名まで絞られます)




僕はオーナーとの面談で最初は住み込みで徹底的に基礎を詰め込んだ方が良い

という事で住み込み部屋併設のサロン本店へ配属されました。

そこで同期の一歳年下で中学を卒業したばかりの男の子と同部屋で住み込み生活が始まります。








5月


5月連休が明けてから住み込み寮へ引っ越し。

入店したのが途中からだったので新入社員研修は終わった後でした。


この新入社員研修がキツかったと、いろんな同期に聞かされました…
(僕は2年目で経験することに)



僕と同じ日に入店した同い年の女の子は3日でやめていきました。

 



お店に出て1日目はとにかく何をしていいかもわからず

ただただ棒立ちで先輩たちの邪魔でしかなかったと思います。

自分の事を「オレ」と呼ぶのはダメというのも初めて知りました。

「ボク」もしくは「ワタクシ」と自分のことを呼ぶことに対して

こっぱずかしさが込み上げてました。


 


日々の仕事は立ち仕事で足はパンパンの棒のようになるし


営業後のシャンプー練習はキツイしで

 

はじめて3日目には頭の中には「辞める」の

 

三文字が浮かんできましたね。





朝7時に店に出て営業が20:00に終わり

その後23:00までシャンプー練習してのくり返しが続き

辛かったのを覚えてます。



それでも徐々に技術が自分のものになっていく感覚が

今まで味わったことのない達成感で

充実した日々でした。



掃除、洗濯、ロッド洗い、パーマアシスト業務

カラーアシスト業務、雑用全般

そんなことをこなしながらシャンプーの練習を

オーナーの奥さん、店長、チーフ(店の2番手)

などにモデルになってもらいアドバイスをもらいながら

先輩たちの仕事を見てポイントをノートに書き上げ実践する。

 


毎日、口酸っぱくいわれたのが

「教えてもらうんじゃなく仕事は見て覚えろ!

良いところは全部マネして自分のものにしろ!」

それからは、とことん人の仕事を見て

良いと思うところは全てマネして休みの日には他店にもお客として行き

そこでもとにかく良いと思うことは全て吸収しようと貪欲でした。

 


でもそんな貪欲さとは反対に

 

この頃から全身にジンマシンができるようになり

 

日々の営業と練習の間もずっとかゆいのなんのって

肉体的に疲労がピークだからか精神的にも

 

毎日が自分との戦いでもありました。


充実感に満ちた生活のつもりだったけど


なれない環境と不規則な生活で単純にストレスがピークだったんでしょう。










6月


先輩たちからシャンプー合格をもらい

 

ようやく掃除以外の仕事に入れるように。


相部屋の同期より、ひと足遅れてやっとお客さんに触れることができました。

 


それからはシャンプーはもちろんマッサージの練習に明け暮れ、いろんなツボやコツを覚えましたね。


そこから日を追うごとに順調に白髪染を覚え

自分でカラーしたお客さんを自分でシャンプーして、先輩たちにカットをお願いするという

ようやく美容師の卵になりかけてきたような日々でした。

 


そうやって少しずつ仕事ができるようになると

ちょっとした疑問が自分の中に出てきたんです。

 

 


僕が配属されたお店は

ユニセックスサロン(美容も理容も問わない)で

男女問わず来客される店でした。


とはいえ男女比でいうと7:3いや8:2くらいの割合で男性が多い店でした。

 

 


僕は美容師を目指しているのに

男性のお客さんを日々こなしていくことに

将来の不安と、このままでいいのか?という事を自問自答するようになり

オーナーに直談判することに。







7月

 

オーナーへ疑問を投げかけ、思いを打ち明けた直談判のおかげで


この月からオープンする美容室へ配属されることに。



仕事はユニセックスサロンと美容室の違いにとまどいつつ

(仕事内容がまるで違う)


なんとか日々を消化しシャンプー、カラー、ストレートパーマの薬剤塗布などアシスタント業をやってました。








8月


お盆前になるとお客さんがどっと押しよせ、昼ごはんも食べれない日々。


朝8時~夜21時まで働きっぱなしで休憩時間は一切なし。

 


またしても辞めたい気持ちに火がつき


店長へ辞める旨を告白。


典型的な新人の辞めたい病発症で

 

お約束の入社3日目と3ヶ月目です。





9月


店長には10月に全国理美容選手権の中国地区エリア大会があるのでとりあえず

 

その大会を見るまでは続けてみろと言われ

美容師をつづけることに...

辞めたい病を発症した僕は又、本店へ移動になりました。




ユニセックスサロンでの仕事は不本意ながら

 

男性のお客さん相手の実践は

 

基本を学ぶ上で本当に良かったと今は思います。




男の人って髪が短いんですよね。

だから頭の丸み、形、シャワーの当て方

手の動かし方、ハサミのもっていき方、薬剤の塗布の仕方...などなど

基本を学ぶにはすごくいいんです。

 


男の僕にとって初めから髪の長い女性を扱うのは至難の技術でした....


おかげで今では男性客が得意分野となりました。






10月

 

初めての美容の大会へ。


衝撃的でした。

美容師がチャラいんです。

 

言動、特にロビーでの過ごし方に嫌悪しました。

 

思い描いてた世界とちょっと違っていて益々辞めたくなったのを覚えてます。



この頃には中途採用の新入社員がお店に入ってきては辞めていき

 

そんな繰り返しで誰と働いていたのかあまり覚えていません…



僕はというと、美容大会の後もなんとか働いてるといった状態で

 

美容師への情熱は徐々に冷めていくのでした。

 







11月

 


就職して半年。

 

まだまだ学生気分が抜けきらない僕は

 

門限9:00の寮を夜な夜な抜け出し

 

バイクで友達の家や深夜徘徊を繰り返し


遊ぶことのほうが楽しくて日中のつらい仕事から現実逃避。


建築関係の仕事に興味を抱きはじめ

 

建築会社へ転身を考えはじめ、もはや美容師への情熱は皆無に。











次回へ続く。