Reve ライフBlog

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美容師目線で感じた事や日々の出来事 家族のことやお店のことなど店主である SHINGOが執筆しています。

新社会人としての苦悩な日々。~辛い美容師アシスタント時代3~

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前回の続きから

 

前を知らない方はこちらから。

    

hairboxreve.hatenablog.com

 

hairboxreve.hatenablog.com

 

 

 

2年目に入り


ようやく美容師の卵として


美容スタイリストの先輩達の仕事に


支障をきたすことなくアシストできるようになった感がありました。







4~6月


春になり数十名の新見習い美容師を迎え

僕は前年度の新入社員研修を受けてなかったので、ここで新入り達と社員研修を受けることになります。




社員研修では、大きな声で発声練習や

スマイル練習の為”ウイスキー”を連呼して口角を上げる練習。

そして電話応対、受付のシミュレーションなど
接客の基礎を叩き込まれます。




学生時代のおしゃれ番長や運動部じゃなかった連中たちも、ここでの教育で出鼻をくじかれます。


なんせ体育会系のノリでスパルタな先輩たちは容赦なくしごくんです...



僕は2年目で現場にも出てるということで


先輩たちのアタリがややゆるかったです。
(実務経験があって良かった~)




この研修で数名やめていきました。

まさにふるいにかけられるんです。



そしてこの頃からお店の朝礼リーダーに指名されます。

毎朝15分の朝礼は、接客中の先輩たちを除いたスタッフ十数名で社訓、理念を唱和して

ラジオ体操。

 

そして声出し


「いらっしゃいませ!」

 

「こんにちは!」   

 

「ありがとうございます!」

 

などの接客用語を腹から声だし。

おおいにご近所迷惑だったと思います。




当然、僕はリーダーですので率先して大きな声を出そうとするけど

 

元々がそんな大きな声が出ないうえに恥ずかしいし…

 

で先輩たちからは絶賛突っ込まれました。



6月に入ると社内コンテストがあり

全店5~60名(当時)が集まり

ロッド巻き

 

創作カット

 

ブロースカット(理容師の角刈り)

アップセット

 

などを競い合うんです。




僕はそのコンテストの司会を同期と2人で
ともにすることに。




司会のノウハウも知らず

 

なんの用意もせず前日に共に司会をする同期に

 

「絶対遅刻してくるなよっ!」って


念押ししたにも関わらず、見事自分が寝坊...

 



先輩が慌てて寮まで起こしに来てくれて

寝起きのくっさ~い口では流石にまずいので

洗顔と歯磨きだけ済ませ、髪は寝癖ボーボーで会場へ駆け込みました。




会場では全スタッフが席に着き粛々と拍手で迎えてくれました。

とても恥ずかしかったです





その時一緒に司会をした同期の僕を見る目ときたら...

流石にその日は直視できませんでした。




その後、オーナーに絶対に"ドヤされる"と思ってたのに

笑顔で拍手に握手で迎えてくれて

心が広い人なんだな~って思いました。




肝心なコンテストは創作カットで無事入賞。

 

(創作カットとはこんな感じの独創的なスタイルをそれぞれ個人の感性で競い合う競技のこと。)

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(参照画像。画像お借りしてます。)

 


他の優れた作品を見てみるけど、良さがわからず自分の感性を疑いました。

 


この頃の自分は自分の殻に閉じこもり

狭い視野で自分以外の作品の良さすらわかろうとしなかった…










7~9月


本店で働いてるうちに


僕に切って欲しいという物好きな


当時高校生の女子がアシスタントの僕に髪を切らせてくれて初めてのワンレングスカット。

 

アシスタントの僕に切ってくれなんて物好きもいるもんだなぁと思った。

 

いざカットしようと思うとめっちゃくっちゃ緊張した。

 

手の震えが止まらず足もガクガク。

 

でも、相手に伝わらないように必死に切るんですね。

間違いなく緊張感は伝わってたと思う…


会話も忘れて夢中にカット。


気づかないうちに1時間が経過。

 

必死にやってると1時間なんてあっという間なんですよね。



さすがに見かねたチーフから交代しろと言われ


放心状態で交代し、そのあと先輩の仕事を見ておかなければいけないのに悔しさと恥ずかしさで失踪。




店から飛び出し、とりあえず付近をうろつき

そそくさと店に帰り、裏でなに食わぬ顔して

タオルを洗っていたら先輩に呼び出され

大説教をいただきました。

 

当然です。



カットをさせてくれた子はその後、お店にいるあいだ担当させてくれました。


よくまぁ懲りもせずにこんなド素人に付き合ってくれたもんです。


感謝しかありません。




盆前の繁忙期にも少しは流れが分かってきて


偉そうに後輩に指示を出すも


トンチンカンな指示で上から怒られました。



後輩の失敗は全部お前の失敗だと言われ


いやいや

 

「自分も絶賛修業中の身なんですが」。

と心の中で突っ込む。





見習いの十数万の月給から寮費を引いて


数万のお金でカットマネキン

(1体3~4000円)
をひたすら切る毎日。

丸坊主になるまでみっちり切ります。




丸坊主になったマネキンは頭ごとのパーツを
ペンで書き

 

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(こんなのを丸坊主の人形に書き込む)

 

パーツの名前を覚えたり、シャンプーの手の動かし方を練習したりマッサージ練習に使ったりしてました。


そんなある日、オーナーから呼び出され

「なにかやらかしたかな~(汗)」なんて

びくびくしながらオーナーに会いにいくと

「10月にある理美容選手権の選手宣誓頼むから!!」

と言われ


(な~んだそんなことか。ほっ。)


...。。。。


「えっっ。ええええええーーーー!!!」



いやぁ~~それは、、無理だわ...



そんなことが頭をよぎった9月でした。




 

 



つづく。